速読の進化形を思わせるネーミングの瞬読。
瞬読は「1冊3分で読めて99%忘れない」という
派手な宣伝文句が有名ですが
瞬読の効果に疑問を抱いている方も多いのです。
瞬読は嘘なのか本当なのか?を
実際の体験者達の感想から見ていきます。
瞬読は嘘なのか本当なのか?
瞬読は右脳によるイメージ変換で
文章を読んでいきます。
例えば、このような感じです。
これはどこかで目にされた方も多いでしょう。
バラバラの文字から具体的映像を想起する、
というやつですね。
「百獣の王」や「ギリシャ神話」の並び替えもありました。
瞬読の体験会(といっても有料ですが)では
パソコン上に次々出てくるこのような問題を
こなしていきます。
その結果、
読書速度が1分間に450文字だった人が1300文字に
なったのです。
※ちなみに日本人平均は600文字/分
この体験会で使用したのが、
具体的著書名は出しませんが
本屋さんで平積みされている当時話題の本でした。
専門書ではなくだいたい内容が推測できるといった本で、
それはいいのですが
読書速度を測っただけで
内容理解のチェックが行われていなかった、
のです。
つまり、
視界に入った文字数をカウントしているだけ
なのです。
せっかく上がった読書速度も
一時的に目が慣れた状態で元に戻るそうです。
高速道路から一般道路に降りると
しばらくスローに見えますが
すぐ元に戻るのと同じ原理ですね。
次の体験談は、
瞬読の本を読んだ普段読書家の方で、
瞬読は嘘?と言いたくなるような
もっと厳しい感想です。
先ほど例として挙げた「運動会」みたいな
練習用ドリルが延々と続き
ページ数を稼いでいるだけと思わせる。
その効果も甚だ疑問。
そして瞬読の提唱者・山中氏も認めているが
瞬読は「すでに基礎知識のある分野の本にしか使えない」。
知識のある分野の本しか瞬読はできない、
ということ。
もし未知のジャンルを瞬読したいなら、
「まずは普通に読んで知識をつけましょう」だそうです。
その”普通に読むスピード”を上げたいから
瞬読を試したのに。
「3回観たことのある映画だったら、5倍速で再生してもわかるでしょ」
瞬読はこのレベルだったのです。
そんなことをしてなんの意味があるの?といいたくなります。
瞬読の本を半信半疑で読み始めましたが。
読み終えて、全疑全疑になりました。
以上ですがずいぶん厳しい瞬読の感想ですね。
そこで、筆者も数字から
瞬読は嘘なのか?を計算してみました。
「1冊3分で読めて99%忘れない」ですが
1冊を一般的な200~300ページの文庫本とすると
文字数は平均90000文字になります。
これを3分ですから
読書速度は30000文字/分。
あなたは1分間に30000文字も
先ほどの方法でイメージ変換できるでしょうか?
そしてその内容を99%も覚えていられるでしょうか?
少なくとも筆者には不可能です。
日本人の平均読書スピードは600文字/分ですから
瞬読はその50倍・・・嘘だと言いたくもなります。
しかしながら瞬読の提唱者・山中氏なら
可能かも知れません。
氏は実家がソロバン教室で
自身もソロバンの達人で小学校に上がる前に
2桁の掛け算が出来ていたそうです。
ソロバンの達人は右脳の達人だと
脳科学で実証されてもいます。
イメージ変換もお手の物なのでしょう。
我々普通のアタマとは
スピード感が違って当たり前だと思いませんか?
我々のほとんどは
ソロバンの達人でもなければ
何かgiftedな能力もありません。
以上より、
瞬読を創始した山中氏にとっては
瞬読は本当でしょう。
また、
瞬読は元々頭の回転が速い人たちには
特に小説などイメージ化が効く本を
大量に読む際に好評を得ているのは真実だそうです。
しかし大多数の人間にとっては
瞬読は嘘?ということを否定出来ないと思います。
そして
決定的なのが
先ほどの瞬読を体験された方の、
「知識のある分野の本しか瞬読はできない」
ということ。
これでは
未知分野の本にチャレンジするときや
試験で新たな概念や知識を仕入れる場合
瞬読は使えないのと同義です。
瞬読は自分のアタマに既にある知識を
なぞっているだけなのですから。
これは入力ではなく出力です。
氏も、
「未知のジャンルを瞬読したいなら、
まずは普通に読んで知識をつけましょう」と言っています。
筆者も強く思います。
その”普通に読むスピード”を上げたいから
瞬読を試したのに、
と。
瞬読は嘘というのは
一般的な能力の持ち主が
未知の分野の本を読もうとする場合には
そう言わざるを得ません。
瞬読より試験に適した左脳型速読術とは
瞬読は嘘か本当かはその人の能力
および本の内容が既知か未知かに拠るところが
大きいと結論しました。
となると、
試験を控えていたり、ビジネス資料など
新たな概念や知識を仕入れる場合
瞬読は使えません。
もしあなたが
学習用書籍や参考書、論文、
報告書、企画書などのビジネス資料みたいに
論理的な説明調の
いわゆるカタい文章に立ち向かう必要があるなら
瞬読より試験に適した左脳型速読術を紹介します。
これらの文章は序論、本論、結論という
3つの論理構造に分かれているので
左脳(=論理)読みが相性ぴったりなのです。
この左脳(=論理)型速読術は
才能に関係ありません。
例えば高いビルの上から地上を見下ろすと
俯瞰的な視点なので
きょろきょろ視線を移動させずとも
この道はあそこにつながっているのかなど
全体像がたやすく掴めますよね。
そんな感覚でしょうか。
結果として速く読めて頭にしっかり残るのです。
この左脳型速読術の創始者・松平勝男氏は
普通の浪人生でしたが、
左脳型速読術のおかげで
東大文1→大学院に進み
多数の難関資格も一回で合格してきました。
松平氏の実績の一部ですが
上場企業に勤めておられるため
顔出しはNGなのです。
氏もこの左脳速読術が無ければ
東大も難関資格も合格できなかったと断言しています。
ちなみに筆者が、
瞬読は嘘なのか?と疑念を抱いた理由の1つは
これら難関と言われる試験合格者に
瞬読の実践者がいないからというのもあります。
もし、瞬読が本当なら、
東大も司法試験も
合格者は「瞬読のおかげです」といった
人たちで一杯になるでしょう。
松平氏提唱のこの速読術は左脳なので
スピードは瞬読などの右脳速読術より落ちますが
文章の論理的構造を捉え、俯瞰的な読み方をするので
地頭や元々の能力に関係なくマスターできます。
※落ちると言っても
平均の5倍(3000文字/分)の速度は目指せますが。
左脳(=論理)型速読術は
人を選びません。
これが従来の速読トレーニングとの違いです。
そして
未知の分野も変わらず
速読出来ます。
あなたが、
瞬読など既存の速読術は
文字を目で追うスピードばかり追求していて
内容理解していないので試験で使えない
とか、
速読術と言えば右脳でイメージ化ばかりで
辟易しているという場合、
この左脳型速読術を試してみてはいかがでしょうか?
先ほども書きましたが
瞬読みたいに1冊3分はとても無理ですが
体感的には
2、3日に分けて読んでいた本を
30分で読破できるくらいです。
もちろん理解力は犠牲になりませんし
本の内容は頭に残ります。
速読チャンピオンになるのが目標ではなく
資格試験や大学受験で結果を出したいなら
この速さで充分ではないでしょうか。
隣の受験生が
長い問題文が途中で分からなくなり
ペラペラと何度も読み返している隣で
あなたは一読して文意を把握出来るのです。
試験以外でも未知の分野を速読できるのが
仕事や人生でどれだけアドバンテージになるか。
長年のトータルではものすごい差になります。
他の速読術ではなかなか寡聞にして知りません。
これが
数々の難関試験および
実社会で結果を出して来られた
松平氏の知見が詰まった
左脳(=論理)型速読術なのです。